自由落下

みなさんこんにちは.今回は,自由落下についてです.

自由落下とは?

物を持ち上げてパッと離したとき,物体は加速しながら真下に落ちていきます.

これを自由落下と呼んでいます.

手をパッと放しただけなので,放した瞬間の速度は0です.そこから加速度\(g\)で加速していきます.

つまり,自由落下は等加速度直線運動の特殊な場合の呼び方ということになります.等加速度直線運動についてはコチラ↓

力学の基本!速度と移動距離

2020年5月1日

今回は,空気抵抗を完全に無視して話を進めていきます.

重力がどれくらいの大きさになるかの計算は,「力」の章で扱うので今はパス.

手からの支えがなくなった物体は,重力によって加速していきます.

重力で自由落下する物体の場合は,空気抵抗を無視するとずっと一定の加速度で加速し続けます.この加速度を,重力加速度(記号:\(g\))と呼びます.

高校物理の世界では,特別な表記のある場合以外は重力加速度をすべて9.8[m/s2]で考えて計算します.

逆に言えば,物体が自由落下するときの加速度を重力加速度と呼ぶって思っても問題ありません.

自由落下で落ちる距離

自由落下は等加速度直線運動の一種なので,落下距離(進んだ距離)などの公式は等加速度直線運動の式に重力加速度\(g\)[m/s2],を当てはめた式で求めることができます.

落下距離を\(x\)[m],時間を\(t\)[s],重力加速度を\(g\)[m/s2]とすると,

$$x=\frac{1}{2}gt^2$$

になります.

等加速度直線運動の式さえ覚えておけば,落下距離や落下にかかる時間を求めたいときも,当加速度直線運動の

$$x= \frac {1}{2} at^2 + v_0 t$$

の\(a\)に重力加速度\(g\)を,\(v_0\)に0を代入すると自由落下の公式に変換できます.

あとは必要な文字について解けばいいだけです.

等加速度直線運動の公式だけ覚えて自由落下の公式を式変形で導出できるようにしましょう.

とは言え,自由落下の公式として

$$x= \frac {1}{2}gt^2$$

はパッと出てくるレベルまで練習を積みましょう.覚える必要はないけど,覚えるくらい問題を解けってことですね!

まとめ
  • 自由落下:物体が初速度0,重力加速度\(g\)[m/s2]で落下する等加速度直線運動のこと
  • 重力加速度\(g\)[m/s2]は特記のない限り9.8[m/s2]を使う
  • 等加速度直線運動の公式の加速度\(a\)[m/s2]の部分に重力加速度\(g\)[m/s2]を代入すると自由落下の公式になる
  • 自由落下は等加速度直線運動の特殊なパターン(初速度:0[m/s],加速度:\(g\)[m/s2])

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